9歳の頃の話。
僕は人生で4回目の引っ越しを終え、
3度目の「小学校への入学」を迎えようとしていました。
あの頃の僕は、かなりの人見知りで、
引っ越す事は苦痛ではありませんでしたが、
新しいクラスへ紹介されることが嫌いでした。
30人もの知らない人たちの前で、
ポツンと立っていることが、
何よりの苦痛でした。
その時も、
クラスルームに入ることを躊躇い、
結局入室するだけで30分かかりました。
(遅れたので余計に目立ちました)
大嫌いな挨拶を終え、
席へ案内されました。
日本のドラマで良く見る机の並びとは違い、
机5個で出来ている島が5~6個あるような、
アメリカの小学校主流の机の並び方でした。

その案内された席にいました。
まさに、人生初の
Love at first sight です。
一目惚れを英語で言うと、
“Love at first sight”になります。
Sightが「視界」「視力」という意味がありますので、
直訳しますと、
“Love at first sight”
(愛 にて 初めて(一番) 視界)
「初めて見て(一目で)恋に落ちた」
という意味になります。
よく間違えて”crush”という言葉を使う人がいますが、
これは一目惚れとは違います。
また後ほど説明します。
話を戻しまして、
その子はイタリア人で、
とても華奢な子で、明るい子でした。
自分にはもう天使にしか見えませんでした。
席が向い合せだったという事もあり、
すぐに仲良くなり、
よく一緒に帰ったりもしました。
クラスのイベントで、
くじ引きで決まった相手に秘密でバレンタインプレゼントをあげる、
という企画でも、僕が彼女を引き、彼女が僕を引きました。
次の年も席が隣でした。
若いながら、
本当に運命だと思っていましたね。
そして、そのままミドルスクールにあがり、
クラスが別々になり、
自然と話す機会も減っていきました。
会う機会すら減っていったので、
たまに廊下ですれ違うと、
ドキドキして何も言う事すらできませんでしたね。
結局そのままハイスクールにまであがり、
僕は最終的に5年間も彼女のことが好きでした。
いやー、本当に切なかったですね。
先ほど出てきた”crush”ですが、
「5年間も彼女のことが好きでした。」
という様な場面で使います。
この文章ですと、
「I had a crush on her for 5 years.」
Crushというのは本来「潰す」という意味ですが、
スラングとして使う場合は、「 好きな気持ち」
という意味合いになります。
スラングとして使う場合は、
crushの後に必ず”on”も続くので、
・crush on you
・crush on him
・crush on her
といったように使います。
「誰かに対して(on ~)好きな気持ちがある」
といった感じです。
友達経由で自分のことが誰か好きみたいな
情報が入る時もこの言い回しを使います。
友達→自分: Christina has a crush on you.
(クリスティーナがおまえのこと好きらしいよ。)
と、まー、
こんな話をしていたらその子のことを思い出し、
ちょっと悲しくなってきましたね(笑)
それで、典型的な事をやってしまったのですが、
同級生という事もあり、彼女のことを
Facebookで調べたんですね
「わー、10年以上ぶりかな?
どんな美人になっているんだろう♪」
高まる気持ちをどうにか抑えて、
友達申請が承認された後、
彼女のフォトアルバムを覗いてみました。
「やっぱりアメリカだ・・・」
言葉ではどうも表現しにくいので、
漫画BLEACHの曳舟桐生(ひきふねきりお)の
絵を使って説明しましょう。
これ、同一人物なんですね。
「俺の初恋の人はいずこへ・・・?」
人は、環境によって、
本当に大きく変わります。
今回は肉体的なもの(悲しい)でしたが、
環境によって心や考え方も変わります。
当然ながら、ジャンボサイズが普通のアメリカにいれば、
知らず知らずに太っていきます。
そして、周りも太っているので、
特に罪悪感や危機感を抱くことなく、
太っていきます。
それが日本でしたら、
ほとんどの方が細身ですので、
少し太っただけで「あ、痩せなきゃ!」と感じます。
自分のレベルというのは、
無意識の内に、所属しているコミュニティと
平均化するようになっています。
極端な例を挙げますと、
お金持ちしか住んでいない村に住んでいたら、
高い確率であなたもお金持ちになるでしょう。
あなたの周りも意識して見てみて下さい。
必ず平均化されています。
しかし、この平均化が必ずしも良いというわけではありません。
僕の初恋の様に(しつこい)。
自分が手に入れようとしている物が、
今いる環境のレベルを超えている場合は、
自ら強い意志を持って、
違う世界へ飛び込んでいく必要があります。
周りに英語を話せる人がいなくて、
それが当たり前になっていたとしても、
自分が英語を学びたいなら、
積極的に古いコミュニティからは抜け出し、
英語が当たり前になっている環境へ飛び込んでいくのと同じです。
それが、ワーホリであったり、ホームステイであったり、
このブログであったりします。
そして、僕の初恋は、
「太る」というコミュニティから抜け出すことができなかった。
自分の中でなんとなく残っていた未練が、
Facebookのおかげできれいさっぱり消えました。
ありがとう、Facebook。