・ハロウィン: Halloween
ハロウィンって楽しいですよね。
元々子供しか仮装してなかったのが、
今は大人も仮装してパーティーを開いたり、
上手く理由をつけて飲む場を作っています(笑)
自分もクラブでわーわー騒いで、
テキーラを飲みまくっていた頃が
とても懐かしいです。
ですが、このハロウィン、
一体何のためにやってるの?
何がきっかけで仮装して、
他人の家のチャイムを堂々と鳴らして、
お菓子をねだることができるようになったのでしょうか?
その説明をする前に、
まずはアメリカと日本のハロウィンの違いをお話しします。
日本とアメリカのハロウィンの違い
仮装してお菓子を貰うというところまでは同じですが、
日本ではあまり知られていない「儀式」が
アメリカでは行われているんですね。
それは何かというと、
「いたずら」です。
実は、アメリカでは、
ハロウィンの1週間前ぐらいから、どのスーパーもデリも、
未成年には卵、トイレットペーパー、シェービングクリームを販売してくれません。
卵、トイレットペーパー、シェービングクリームですよ?
トイレ行った後に、髭を剃って、オムレツを食べたい若者にとっては、
何とも納得のいかない話です。
しかし、これにはちゃんとした理由がありまして、
アメリカではハロウィンになると、
中学生以上の若者たちが卵、トイレットペーパー、シェービングクリームを使って、
町じゅう荒らします。
卵とシェービングクリームは用途は同じで、
人に投げたり、かけたり、
家や物に投げたり、かけたり、
走ってる車に命中させたりしています。


トイレットペーパーは、
他人の家に立っている木の枝へ投げ、
「飾り付け」的な感じで使います。

それらを阻止するために、
ハロウィン間近になると、
スーパー等は攻撃アイテムを売ってくれなくなります。
(中には利益のために売ってくれる所もありますが…。)
ハロウィン当日は、
荒らしている若者たちを取り締まる為に、
警察車も街中を徘徊しています。
中学生以上になってくると、仮装しても、
「Aren’t you too old for this?(もうそういう年齢じゃないよね?)」
と言われ、お菓子をくれる人があまりいい顔をしません。
なので、自分たちも何かしらの形でハロウィンに参加したいがために、
そういう行動に出ているのかと。(と勝手な推測ですが。)
一方、子供たちは、
仮装してお菓子を貰いに町へ繰り出すのですが
ここもまた日本との違いがあります。
日本だと、協力してくれている決まった家や商店を回りますが、
アメリカでは全ての家が対象です。
全国的にしっかりと認知されている文化なので、
どの家もお菓子を用意していますし、
デリやドーナツ屋さんに行っても何かくれます。
何か都合がつかなくて、
お菓子を直接配れない人は、
玄関の前にお菓子が入ってるカゴを置き、
『Please take one(一つだけ取ってね)』
とメモを貼っておきます。
近所を1~2時間巡回するだけで、
買い物袋2つ分がパンパンになります。

子どもにとっては夢のような日です。
中には、お菓子を貰いにきた子供たちを驚かすために、
奇妙な音楽を流したり、怖い仮装をして
待ち受けている家も多々あります。
(自分は一度チェインソーを持ったおっさんに
追いかけられました。恐怖でしたね。)
こういうクリエイティブないたずらを考えるのは大好きなんです、アメリカ人は。
※冒頭の動画もその証拠です。
では、話を大きく戻しまして、
「一体何のためにハロウィンはあるの?」
ハロウィンの由来と意味
ただのいたずら心や親切心から生まれたわけではありません。
基本的な考え方として、
アメリカにある祝日の意味が分からなければ、
大体宗教的なものだと考えてもらって良いです。
ハロウィンもまた同じです。
元々は宗教的な日で、
死者、聖人、殉教者を思い出し、祀る日です。
お墓に行ってロウソクを立てたりします。
そういった意味では、
日本のお盆と同じ感覚ですね。
大昔は、仮装して人々の家に寄り、
宗教的な歌を歌って、その代わりに家の人から、
食べ物や小銭を貰っていたんですね。
無言劇を行う人たちもいたそうです。
そこから色んな国を渡って、
最終的にはアメリカにその文化が広まり、
アメリカンスタイルが主流になりました
アメリカンスタイルとは、
「仮装して、お菓子を貰う」ですね。
仮装→歌を唄う→お礼として食料
死者を祀る
から
仮装→チャイム鳴らす→お菓子貰う
死者??
かなり好都合なスタイルになりましたね(笑)
かぼちゃに怖い顔を掘るのも、
悪霊を怖がらせて、おびき寄せないためですが、
あれも元々はカブに掘っていたそうです。
ですが、大きくて柔らかくて掘りやすいという面から、
アメリカがかぼちゃにしました。
ヒーロー物に仮装するのも、
商業戦略の一つですね。
元々の宗教的なイメージからは遠ざかり、
本来の意味を知っている人も少ないでしょうけど、
このように一つの祝日にしても、
万人にウケるようにアイデアを変えていくアメリカのスタイルは、
さすがです。