人は、とても不思議で、
「ありがとう」という言葉は簡単に出てくるのですが、
なぜか「ごめんなさい」という謝罪の言葉はなかなか出てきません。
それは、おそらく、
自分が正しいと思って取った行動を、
否定されている気分になるからでしょう。
誰しも自分を否定されるのは嫌ですからね。
日本語では、
謝罪の言葉が複数ありますね。
軽い順から、
「わりぃ」
「すみません(すいません)」
「ごめんなさい」
「申し訳ございません」
では、敬語の無い英語では、
この段階を踏んだ謝罪は存在するのか?
実は存在します。
「わりぃ」 = My bad (日本語と同じく、スラングですね)
「すみません」「ごめんなさい」 = Sorry; I’m very sorry
ですが、「申し訳ございません」
という単語は存在しません。
単語は存在しませんが、
ちゃんとした言い回しはあります。
「謝罪」は英語で「Apology」ですが、
Apologyという単語を使っていきます。
例文で言いますと、
「I’m very sorry. I hope you can accept my apology」
「I’m very sorry」
だけですと、ただ深く謝罪しているだけですが、
その後に、
「I hope you can accept my apology」
「私の謝罪を受け入れて頂けませんか?」
を付け加えることによって、
より深く反省していることが相手に伝わります。
後者の文は、ちょっと訳すのが難しいですね、
ニュアンスが上手く伝えにくいです。
これを実際に使った、
英文の謝罪ビジネスメールの文章は、
また記事の最後に載せておきますね。
実は、先日、
近所に新しいシュラスコのお店が出来たら、
張り切って行ってみたんですよ。
シュラスコって言うのはブラジルのBBQ料理で、
串にささった大きい肉の塊をスタッフが持って、
各テーブルを歩き回り、肉を切り分けていく
エンターテーメント要素もある料理です。

そして、お肉大好きな僕とワイフは、
さっそく行ってみたんですが、
驚きの連続でしたね。
スタッフの人たちは皆とても感じが良く、
出だしは本当に期待できる雰囲気でした。
席に案内され、
早速サラダバー(シュラスコには付き物)に行き、
サラダや小料理を取りに行ったんですが、
料理にコバエがたくさん群がっていたんです。
いや、
飲食店なので、1,2匹程度なら分かるんですが、
常識を超えるレベルでした。
きっとテラス席があったり、
出入り口のドアを開放している影響もあったのでしょう。
この時点で僕たちはサラダバーは諦めました。
「ま、シュラスコはお肉がメインだからね!」
とポジティブに考え、待ちに待ったお肉を持ったスタッフが
僕たちのテーブルに回ってきました。
すると、
スタッフのテンションがやたら低いんですね。
他のシュラスコ店だと、ブラジルの雰囲気に合わせて、
スタッフもすごい陽気なんですよ。
ここはテンションが低い上に、
一部のお肉の焼き具合も「ほとんど焼いてないでしょ!」
ってぐらい中がレアでした。
しかし、その日、
僕たちはたまたま機嫌が良かったので、
特に何も言わずにお店を出ました。
翌日、お店のホームページから、
問題点を問い合わせ窓口にメールしました。
母体が大きい会社ですし、
特に何も返信は期待していませんでしたが、
何かの参考になればいっかー ぐらいな気持ちで送りました。
そしたら、驚きました。
メールを送ってから数分後に、
本社の営業部のお偉いさんから、
長文の謝罪メールが送られてきたんですね。
しかも、読むからにテンプレートではなく、
その場で書いたような言葉で、です。
そして、「直接お会いしたいので・・・」
ということで、その日の内に自宅に来てくれました。
謝罪をしてくれたどうのこうのではなく、
僕はこの行動の速さや、
相手の「申し訳ないという気持ち」が本当に伝わってきました。
去年、流行っていた(?)映画「謝罪の王様」の中で、
東京謝罪センターの所長を務める黒島譲は、
自分の生い立ちを熱く語っている最中、
このような言葉を言いました。
訴訟とか慰謝料とか示談とかでなく、
裁判の勝ち負けとかじゃなくて、
自分と同じようにただ謝ってほしいだけの人が
世の中にはたくさんいるんじゃないか
最近ニュースやお店の対応を見ていて感じるんですが、
謝罪がテンプレート化してしまってるんですね。
この状況ではこう言えばいい、
というのが決まってしまっています。
なので、どれを見ても平謝りにしか見えないし、
どう見たって反省しているように見えないんですね。
「弁償しますから」
「交換しますよ」
「お代金は結構ですよ」
いや、それはそれで良いんですが、
その一文の前に一言謝ってほしいなー、
と僕はいつも思います
正直、相手の誠心誠意が伝われば、
別に何もいらないんですよね。
(貰えたらラッキーぐらいです 笑)
この心理って、物を買う時も同じなんですけど、
基本的に人間って無意識の世界で
何かしら感情が動いたらから、何かを買おうと思うんですね。
それを後から、自分の行動や判断を正当化するために、
意識の世界で理論付けをしていきます。
例えば、20万円のパソコンを買おうと思った時、
「これは仕事に必要だから」と理論付けしますが、
感情の部分では、「かっこいいから欲しい」
とかもっと単純な理由なんですね。
だって、パソコンなんて、
5万円のものでも20万円のものでも
できる事なんて同じですから。
ということは、
結局人間というのは、
感情が刺激されて動く生き物なんです。
ですから、
人を動かすには感情を刺激するしかありません。
謝罪の時も同じです。
本当に申し訳ないという気持ちがあり、
それを100%相手に伝えれば、
相手は絶対に受け入れてくれるんです。
だって、感情が動かされますから。
「あ、この人は本当に悪いと思っていて、
自分なんかのために、こんなに必死になってる。」
って思います。
で、上記の話を踏まえて、
お約束通り、英文の謝罪メールを載せますが、
これだけに縛られないで下さいね。
「上手い文章を書こう!」と思うより、
「どうすれば相手に伝わるか?」を考えた方が良いでしょう。
Dear相手の名前、
Please accept my deepest apologies for my mistake in regard to (謝罪したい事).
It was not my intention to create such an awkward and embarrassing situation for you.
If there was any good that came out of this unfortunate experience, it is that I have grown and learned alternative approaches to these situations.
Please feel free to let me of your thoughts and concerns over this matter. You can reach me at (メールアドレス、番号).
Sincerely,
あなたの名前